Web2.0って言葉知っていますか?それを説明できますか?
ネットを長く深くやってる人にはWeb2.0って存在は非常に馴染みのあるものかと思います。また、Web2.0という言葉は知らなくても、DoCoMo2.0という言葉は知っているという人は今日本に沢山いると思います。
2004年頃から使われ始めたこのWeb2.0という言葉ですが、簡単に言うと「ユーザーの手による情報の自由な整理」ができるWebサービス。多くのユーザが参加して情報を出し合うことで、その蓄積が全体として巨大な情報となる。ブログだとかMixiに代表されるSNSだとか、GoogleMapやソーシャルブックマークなんてのもそれに当たりますね。昔はWebサイトは作ったらそこで完結してましたが、そこから先のサービスって感じです。
とは言っても、コレと言って明確な定義があるわけでなく、人によって認識も異なってきます。「Web2.0的デザイン」なんて言葉もあるくらいなんだかあやふやな存在であることは確かで、未だにWeb2.0という言葉は知ってるが、説明してといわれるとなんだか上手く説明できない。そんな人が多いと思います。
そんな中、携帯業界の元王者であり、我が輩が編集時代から大嫌いだったDoCoMoが「DoCoMo2.0」なるサービスを始めました。発表によると「Web2.0から言葉をいただいた」みたいな事を言っていましたが、それってどうなんだろうっていう。
Web2.0の場合、ユーザはコレと言って意識しないうちにWeb2.0を利用していたということが殆どでした。しかも今までだったら1つのソフトとして販売されていたような事が、Web上でしかも無料で自由に利用することができる。結構素晴らしい革新でした。
ところがDoCoMo2.0の場合、まずその単語を見てもWeb2.0と同様に漠然としすぎて何を指しているのかが分からない。にも関わらずWeb2.0と異なりお金を出してみないとその効果が分からない。これって戦略的にどうなんですか?って思います。
この間ついにソフトバンクがauを抜いて契約数が純増1位になりました。 我が輩のように突っ込んだ見方をしてしまうと確かにソフトバンクは分かり難いサービス形態ですが、流れているCMを見る限り「家族同士の通話が24時間無料」とか、分かりやすいフレーズが耳に残ります。そしてそれがそのまま契約数に返ってきてるのかとも思いました。
キャッチコピーというのは商品を売るのに非常に大切なものです。「スプーン一杯で驚きの白さに」とかの名キャッチは一瞬で顧客を広告に取り込みます。商品の良さも効果もたった一行に凝縮されている素晴らしいコピーだと思います。
ここで大事なのは、Web2.0はサービスの総称であると共にガイドライン的な存在であるのに対し、DoCoMoの場合は商品を販売しなければ成立しないサービスの総称であること。もう質が違うんですよね。質が違うにも関わらず、商品を販売する上で大切なキャッチコピーをパクる、しかもパクる先がまだ一般にはイメージが浸透しきっていないWeb2.0ってのはどうなのかなと。日本中の老若男女がWeb2.0という言葉を知っていて「DoCoMo2.0は革新的なサービスなんだ!」と直感的に理解できるとでも思っているのか?社内で誰も疑問を持たなかったのかな?って。
結局大半の携帯ユーザが気になるのは、性能だとか機能じゃなくて毎月の料金なわけですよ。革新的なサービスとして2.0と謳うのなら、1パケットで▲円だとか、レイアウトも糞もないテキストデータのサイトを読み込むだけで▲円だとか馬鹿みたいなサービスを止めてみなさいよっていう。ブロードバンドが浸透し常時接続が当たり前になったPC環境からしてみれば、携帯の通信形態は異常だと思いますよ。現状の携帯サイトなら多くても定額通信料金500円で十分だと思う(PCサイトビュアーみたいなのは別)。直感ゲームだなんだとオプションを充実させる前に、まずそういう根本の見直しが必要なんじゃないでしょうか。
大体直感ゲームとかいってまんまWiiじゃないっすか。体感型ボーリングゲームを家でやるなら、買えば何年でも遊べるWiiスポーツ買いますよ。それとも外で携帯振ってるんですか?変態じゃないですか!
このままではネット上で囁かれているように、DoCoMo2.0どころか、「ドコモに移転ゼロ」になってしまうのではないでしょうか…
ソニーにしてもDoCoMoにしても、王者だからとあぐらをかいて殿様商売をしていると、肝心な時に反撃する発想とパワーと援護してくれる人が無くなってしまう物なのだなと思いました。初心は大切です。
インプレス (2006/03/01)
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