HAGANE Blog

  • About
  • Home/
  • 日常 /
  • 多幸咲

多幸咲

takeyou 2008-9-7 日 日常 Leave a Comment 1414

本日無事火葬して参りました。

たごが心の準備期間を十二分に用意してくれたため、混乱することなく火葬場をおさえることが出来ました。

恐らく3週間前に亡くなってしまっていたら、こんな冷静な対処は出来なかったでしょう。きっとだらしない人間の為に、痛みや辛さに耐えながら心の準備期間を長く取ってくれたんでしょうね。家族みんなで口を揃えて言いましたが、本当にお母さんのような猫でした。

それから、我々家族に「多くの幸せを咲かせてくれた」ということで、本日をもって田吾咲は多幸咲となりました。

我々が選んだ火葬場は城東動物霊園(廣済寺)

なんでも犬公方・徳川綱吉と縁のある寺ということで、ココなら安心できるんじゃないかというのと、個別火葬・個別納骨ができるということでこちらに決めました。

本日の立ち会いは私と母親の2人。妹は仕事が抜け出せないため残念なことに立ち会うことが出来ませんでした。

11時に予約をして、各種書類に記載をして待つこと10分ほど。いよいよ声がかかってしまいました。

火葬場へたごを連れて行き、棺が無いので台の上に横たわらせ、口元に大好きだったご飯と猫草を添え、身体の周りを妹が昨日プレゼント用として買ってきたヒマワリがメインの明るい花で埋めてあげました。

お焼香を三回。

最後に頭を撫でて、身体を撫でて、自慢の尻尾を撫でて、左手と握手して「ありがとう」と声をかけました。

折角心の準備期間をくれたのだから絶対に泣かないと思っていたのですが、もう撫でてる時点で二人とも涙が止まりませんでした。

「まだ実は生きてるんじゃないか?」「今ならまだ間に合うから尻尾動かせよ!」って何度も何度も思ってしまった。あり得ないことは分かっているんですけどね。なんか心と頭と身体がバラバラでした。

恐らく母親もそんな気持ちだったんだろうなぁ。二人で祈りながら最後を見送ってあげました。

待合室で約30分待つことになり、その間はあの時はあーだった、こーだったと昔話が笑顔と共にドンドン出てきました。隣でもう一件小動物の火葬が行われていたのですが、その泣いている飼い主に比べると我々は冷静だったかもなぁ。やっぱりたごが用意してくれた心の準備期間が効いているのかもしれない。本当にありがとう。

30分後、二人で焼き上がったたごと対面しました。

火葬場の担当者が驚いていたのですが、老猫にしては骨がしっかりしているそうです。我々が見ても確かにその通りで、その姿を見た瞬間悲しみを通り越して純粋に凄いなぁと。骨だけになってしまいましたが、ちゃんとそこに立派に生きた証がありました。

二人で足下→尻尾→腰→肩とお骨を骨壺に収めていき、爪などの細かい骨をかき集めて収め、最後に頭蓋骨とのど仏と、たごにとっては大切な大切な”1本の上の歯”を収めました。担当者の指示の元、正面を向いてしっかりと座っている形にしてくれました。

お寺のサービスで「歯や爪をカプセルに入れていつでも持ち歩けるようにできますよ」なんて言われましたが、そんな可哀想なことは出来ないので全てのお骨を収めましたよ。

時間にして1時間弱。長いようで短い火葬が終わりました。

その後納骨堂を見学させていただきました。数日か数ヶ月後に入るであろう寮に住む先輩達へ保護者からの挨拶です(笑)

皆さん手厚く葬られていましたね。生前好きだったであろうご飯やお水、飼い主と一緒のスナップ。参拝者も結構多く、本当に家族として愛されているんだなぁと。人間もまだまだ捨てたもんじゃないのかもなぁなんて感じました。

いつでも会いに行けるし、ライブカメラも設置してあるし、このお寺にして良かったなぁと思いました。

ちなみにうちの子に関しては、頂いたお骨はすぐにお寺には納骨せず、とりあえず家族の気持ちが落ち着くまで実家に置くことにしました。人間のように49日待つのかな。まぁその辺は妹を含めた全員で相談していこうと思います。

しかしみんながバラバラになってからの実家は、家族に会いたいから実家に集まるというよりは、たごに会いたいから実家に集まるという事が多くて、そういった意味でたごは家族の鎹(かすがい)でしたね。彼女のお陰で常に家族には笑顔や会話がありました。そして恐らくこれからも昔話になってしまうのだろうけどそれは続いていくでしょう。どんだけ離れていても何があっても9月6日には家族が揃うって日を作ってくれたんだしね。いくら感謝をしても足りません。

今はこの記事を書いているだけで涙が溢れてしまいような状態だけれども、次に会うときは笑顔で会いに行きます。

昨日も書いたけど今日も書きます。

多幸咲。

今まで本当にありがとう。そしてお疲れ様でした。またいつかどこかで会おうね。

どうか安らかに。

優

最後に、夏休みを返上してまで24時間体勢で毎日待ってくれ看てくれた黒須先生。

明け方でも土日でも、電話をすればすぐに看てくれたお陰で、家族一同安心することができました。そして先生のお陰で苦しまずに旅立つことが出来ました。本当に有り難うございました。

そして母上。

毎日通院してくれて本当に有り難う。

睡眠時間を削り看病してくれて本当に有り難う。

あなたの優しさのお陰で幸せに旅立てたと思います。本当に有り難う。

takeyou
2008-09-07
Share story:
← Previous2008-09-06T16:20+09:00
Next →MHz

Written by takeyou

TPOに応じてtakeyouだったり、捨助だったり、Matarializerだったり、フンミルさんだったり。 銀座の隅でwebDirectorな日々の30代空想具現家(まてりあらいざぁ)。 DQXはウェディのすてすけで鯖20。アニメ大好きみのりん大好き。夢はアインクラッドの1層で死ぬまで暮らす事です。 ※ハンドルネームの”takeyou”をエゴサすると、ロリ絵師のtakeyouって人がトップに出てきますが別人な。HAGANEオープン時から知ってましたし、別に同じハンドル同士頑張ろう!なんて勝手に思ってましたが、さすがに歳とって仕事で関わる人間が多くなってくると人格否定されないから一応書いておくわw こっちのtakeyouは『No!ロリ!Yes!貧乳!』これな。 もう一人のtakeyouさん、気分悪くしたら申し訳ないっす。

View all articles by takeyou

Website: https://twitter.com/takeyou

Related Articles

  • 今までのこと、これからのこと

  • この3年

  • 初日の前半

  • 4月1日だったんですね。

  • MOOでビジネスカードを作ってみた

Leave a Comment

Your email address will not be published. Required fields are marked *

You can use WP menu builder to build menus

Copyright © 2001-2015 HAGANE Initiative. All Rights Reserved.